【開催報告】心と体を整える、冬の本堂でのひととき。「お寺Yoga」を開催しました

寒さが本格化し、冬の澄んだ空気が境内を包み込む12月12日。

順教寺の本堂にて、記念すべきイベント「お寺Yoga」を初開催いたしました。

師走の忙しない時期にもかかわらず、当日は20名もの方々にお集まりいただきました。ご参加くださった皆さま、本当にありがとうございました。

今回は、お寺という非日常の空間で行われたヨガの様子、そこにあった温かな空気感、そして私たちがこのイベントに込めた想いを、当日の写真とともにたっぷりとレポートいたします。

師走の静寂と、本堂のぬくもり

12月12日。暦の上では冬真っ盛りです。 朝の冷え込みが厳しい日でしたが、お寺の門をくぐると、そこには凛とした静けさが広がっていました。

「寒くないかしら?」

そんな不安を抱えてお越しになった方もいらっしゃったかもしれません。しかし、この日の本堂は、訪れる方を優しく迎え入れる準備が整っていました。

広々とした本堂にはストーブが焚かれ、じんわりとした暖かさが堂内に満ちていました。冬の柔らかな日差しが障子越しに差し込み、畳の上を明るく照らします。 冷え切った体をストーブの暖かさが包み込み、ほっと一息つける空間。お香のほのかな香りが漂う中、日常の喧騒がスッと遠のいていく感覚。

「お寺に来る」ということ自体が、すでに心の深呼吸の始まりなのかもしれません。

50代から80代まで。女性20名の輪

今回ご参加いただいたのは、40代ばから80代前半までの女性、総勢20名の皆さまです。

普段からお寺にお参りくださる門徒さまはもちろん、「お寺の行事に参加するのは初めて」という方もいらっしゃいました。

年齢もバックグラウンドも様々ですが、この日は「健康でありたい」「心穏やかに過ごしたい」という共通の想いを持った仲間です。

受付を済ませ、本堂に入られた皆さまの表情は、最初は少し緊張されているようにも見えましたが、お互いに挨拶を交わし、ストーブを囲んで言葉を交わすうちに、自然と和やかな笑顔が広がっていきました。

講師のご紹介:ヒロコ先生

今回の「お寺ヨガ」を導いてくださったのは、ヨガインストラクターのヒロコ先生です。

先生の第一印象は、まさに「はつらつ」という言葉がぴったり。 お会いした瞬間にその場がパッと明るくなるようなエネルギーをお持ちでありながら、お話しすると非常に穏やかで、包み込むような優しさがあふれていました。

「ヨガは初めて」「体が硬いから心配」

そんな参加者の皆さまの不安を察するように、先生はユーモアを交えながら語りかけます。

気さくな語り口に、会場からは時折笑い声が起こり、始まる前から皆さまの肩の力がフッと抜けていくのが分かりました。

「無理をしなくていいんですよ。ご自分の体と相談しながら、気持ちいいと感じるところで止めてくださいね」

先生のその言葉は、頑張りすぎてしまいがちな現代の私たちにとって、何よりの優しいメッセージでした。

先生のお人柄そのものが、この日の温かい雰囲気を作り出してくださっていたように思います。

座布団の上で、無理なく体をほぐす

いよいよヨガの始まりです。

通常、ヨガというとヨガマットを敷いて、難しいポーズをとるイメージがあるかもしれません。

しかし、今回のお寺ヨガは、「座布団」を使ったスタイルで行われました。

お寺にある座布団に座り、足を楽にして、呼吸を整えるところからスタートします。

これなら、膝や腰に不安がある80代の方でも安心して取り組むことができます。

呼吸と向き合う時間

まずは呼吸です。 普段、無意識に行っている呼吸に意識を向けてみます。

「鼻から深く吸って……ゆっくりと吐いて……」

先生の穏やかな声が、高い天井の本堂に優しく響き渡ります。 静寂の中で、自分の呼吸の音だけが聞こえる贅沢な時間。

深く息を吸い込むと、お寺の清らかな空気が体の中を巡り、吐く息とともに日頃の疲れやストレスが外へと出ていくような感覚になります。

自分の体を知る

続いて、首や肩、背中をゆっくりとほぐしていきます。 決して激しい動きではありません。

自分の体の重みを感じながら、ゆっくり、じっくりと伸ばしていきます。

「痛い一歩手前、"イタ気持ちいい"ところで止めてくださいね」

先生のアドバイスに従って体を動かすと、普段どれだけ自分の体が縮こまっていたかに気づかされます。

手を高く上げて空を仰ぐポーズでは、皆さまの手が阿弥陀さまに向かって伸びているようで、それはまるで一つの祈りの姿のように美しく見えました。

座布団の上で行うヨガは、体が硬い方でも無理なくポーズが取れ、それぞれのペースでご自身の体と対話を楽しむことができたようです。

参加者の皆さまの声

約1時間のヨガを終えた後、本堂は始まった時とは全く違う空気に包まれていました。 皆さまの表情が、とても晴れやかで、血色が良くなっているのです。

終了後、たくさんの嬉しいお声をいただきました。

  • 「体がポカポカして、すごく軽くなりました!」
  • 「本堂の雰囲気が良くて、ただ座っているだけでも気持ちよかったです」
  • 「先生が明るくて楽しくて、あっという間の時間でした」
  • 「普段動かさない筋を伸ばせて気持ちよかった。家でもやってみます」
  • 「継続的にやらないといけないな、と痛感しました(笑)」

中には、「こんなにリラックスできたのは久しぶりです」と嬉しそうに話してくださる方も。 「気持ちよかった」「楽しかった」というシンプルな言葉の中に、心と体が整った喜びが溢れていました。

なぜ、お寺でヨガなのか?

今回、私たち順教寺がヨガを開催したのには、大きな理由があります。

それは、「お寺をもっと身近な場所にしたい」という想いです。

昔からお寺は、地域の人々が集い、語らい、心身を癒やすコミュニティの中心でした。

しかし現代では、法事やお葬式の時だけ行く場所、というイメージが強くなっているかもしれません。

「お寺の敷居が高い」 「用事がないと行きづらい」

そんな声を耳にすることもあります。 だからこそ、私たちは「仏教や信仰の有無に関わらず、誰もが気軽に足を運べる機会を作りたい」と考えました。

ヨガ(Yoga)という言葉は、サンスクリット語で「つながり」を意味します。 心と体がつながる。

自分と他者がつながる。 そして、私と仏さまがつながる。

お寺の本堂という非日常の空間で、自分の心と体に向き合う時間は、仏教の「自分を見つめる」という教えにも通じるところがあります。

阿弥陀さまが見守る静かな空間で、深く呼吸をし、体を整える。それはまさに、現代における「動く瞑想」とも言える尊い時間だったのではないでしょうか。

新しい「ご縁」の広がり

今回のイベントを開催してみて、私たち自身も大きな喜びを感じました。

それは、「普段お寺に来たことがない方」にも足を運んでいただけたことです。

チラシを見て勇気を出して来てくださった方、お友達に誘われて初めて本堂に入られた方。 そうした新しい方々が、門徒の皆さまと一緒になって笑い合い、体を動かしている光景を見て、「やってよかった」と心から思いました。

お寺は、死後のことだけを考える場所ではありません。 今を生きる私たちが、より健やかに、より豊かに生きるための知恵や活力を得る場所でもあります。

ヨガを通して、皆さまが元気になり、笑顔でお帰りになる姿を見送ることができたのは、私たちにとっても何よりの励みとなりました。

今後の展望:お寺を「集いの場」へ

ご好評いただいた「お寺ヨガ」。 参加者の皆さまからも「ぜひ続けてほしい!」という熱いリクエストを多数いただきました。

そこで、順教寺では今後、ヨガを継続的に毎月開催できるよう計画を進めてまいります。 月に一度、お寺で心身をリセットする習慣を作ってみませんか?

また、ヨガに限らず、今後も様々な方がお寺に集っていただけるような行事を企画していきたいと考えています。 「お寺に行けば、誰かに会える」 「お寺に行けば、元気になれる」 地域の皆さまにとって、順教寺がそんな「心の拠り所(サードヒロコス)」となれるよう、これからも門戸を広く開いてお待ちしております。

最後になりましたが、素晴らしい指導をしてくださったヒロコ先生、そしてご参加くださった全ての皆さまに、心より感謝申し上げます。

また来月、この温かい本堂でお会いしましょう。 合掌

次回開催のお知らせ

ご好評につき、次回のお寺ヨガの開催が決定いたしました! 事前のお申し込みは不要です。「行ってみようかな」と思いついたその時に、ふらっとお立ち寄りいただけます。

  • 日時: 2026年2月13日(金)
  • 場所: 順教寺 本堂
  • 参加費: 1,000円
  • 持ち物: 動きやすい服装、水分、タオル(ヨガマットは不要です。座布団を使用します)
  • 事前お申し込み: 不要です。当日、直接本堂までお越しください。

初めての方も、お一人様も大歓迎です。 寒さが続きますが、本堂を暖かくしてお待ちしております。