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教えて住職さん

二七日法要はなぜ必要なのか?

ナヤムさん
ナヤムさん

フミオ住職二七日は、仏教の開祖である釈迦如来が裁判官だと聞きましたが、本当なんですか?

そうだと言われているよ。仏教の中でも特に重要な仏様だとされているよ。

フミオ住職
フミオ住職
ナヤムさん
ナヤムさん

二七日では、釈迦如来はどんなことを判定されると言われているんですか?

そうか、ナヤムさんの興味はつきないね~。それじゃ~今日は二七日と釈迦如来について説明しよう。

フミオ住職
フミオ住職

二七日法要の基本的な意味合い

仏教では、亡くなった人は死後49日の間、生と死の間を彷徨い生まれ変わり先を探すとされています。

この49日の期間のことを中陰(ちゅういん)や中有(ちゅうう)と言います。

この中陰の期間内に、7日ごとに故人のために供養を行えば、故人は現在よりも良い所へ生まれ変わるとされています。

二七日法要も中陰の期間の間に行う法要の1つです。初七日法要の次に行う法要であり、故人が亡くなってから14日目に行う法要です。

この中陰の期間内に、7日ごとに故人のために供養を行えば、故人は現在よりも良い所へ生まれ変わるとされています。

遺族は、故人が少しでも良い所に生まれ変わってもらうために49日までの期間は特に念入りに追善供養を行う必要があるとされています。

49日の詳しい考え方はこちらを参照ください。

ブログ「49日法要はなぜ必要なのか?」はこちらをチェックしてください。

二七日は、以芳忌(いほうき)とも呼ばれます。芳にはかぐわしい香りという意味が含まれていて、その香りは故人が生前におこなった素晴らしい行動や積んできた徳を表しているとされています。

そのため、以芳忌では生前の故人の素晴らしい行いを思い返しながらお参りす事がよいとされています。

二七日では、釈迦如来【初江王(しょうごうおう)】が故人の生前の盗みについて裁判を行うとされています。

二七日に裁く釈迦如来(しゃかにょらい)

釈迦如来は仏教の開祖である仏陀のことをさしています。仏陀は、今からおよそ2500年前に実在した人物です。

仏陀は、当初北インドの釈迦族の王子として生まれたとされています。その後、苦悩ばかりの人生に憂い出家して修行者となりました。

修行者となり、6年の苦行の後に悟りを開いたとされています。その後亡くなるまでの45年間、悟りを開いた仏陀は布教を通して多くの人を救済したとされています。

その教えが、中国や東南アジアなどに伝わる過程で様々な進化をとげ日本に伝来したとされています。

釈迦如来は、三十二相・八十好種(さんじゅうにそう・はちじゅうこうしゅ)という特徴を備いるとされています。

三十二相・八十好種とは、人相・手相・骨相や足相など三十二の気高い相と八十の美しい特徴を持っておるとされています。

また、上記以外の釈迦如来の大きな特徴として螺髪(らほつ)と呼ばれるパンチパーマのような頭髪をしており、衲衣(のうえ)という衣をまとい、右手を胸の前にあげて手のひらを外側に向けた施無畏印(せむいいん)、左手のひらを膝の上にたらした与願印(よがんいん)という印相(いんそう)で表現されていることが多いです。

印相とは、仏教における両手の手指を結んで組み合わせて作る印(しるし)のことです。合掌も印相の一つです。施無畏印とは、人々のさまざまな恐怖を取り除くということを表現している印相とされています。

そして、与願印は人々の願いをかなえるということを表現する印相とされています。

絵像や木造で表現される釈迦如来の姿は、苦しみにあえぐ人々を救済するという意味が込められているわけです。

釈迦如来も不動明王と同様に慈悲深い仏様です。

釈迦如来の詳細はこちらをご参照ください。

釈迦如来像のお姿について気になる方は、浮岳山深大寺のHPを参照してください。

浄土真宗における二七日の考え方

「二七日法要の基本的な意味合い」の項で触れた一般的な初七日とは異なる考え方を基に、浄土真宗では二七日法要を実施しています。

浄土真宗は、阿弥陀仏さまの本願を信じ念仏するものは、この世の命を終えると、浄土に往生して速やかにさとりを開くという教えです。

そのため、二七日法要などの法要は追善供養という意味合いでは行いません。

代わりに、浄土真宗の教えに触れ、故人を偲びそしてご自身の人生がさらに豊かになる道を模索していただく場だと考えられています。

浄土真宗では、葬儀や二七日法要などの場は、生と死が交わる瞬間ととらえています。また、故人と遺族、故人の親族や縁者同士、そして浄土真宗の教えなど様々な縁が結ばれる場ともとらえています。

そのため、浄土真宗では葬儀や法要などの場では、ご参列者の方々が様々な縁に触れ死と生を意識することで、改めて自分のこれまでの生き方やこれからの生き方を問い直していただくことに重きを置いています。

ナヤムさん(納得)
ナヤムさん(納得)

二七日や釈迦如来には、そんな言われがあったんですね。住職、勉強になりました。

そうだよね。仏像の姿一つ一つに意味があるから、奥深くて興味が尽きないよね。

フミオ住職
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