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若院のつぶやき

松の剪定

順教寺の境内には、松が大小合わせて10本生えています。毎年、5月下旬から6月中旬にかけてその松の剪定をしています。

松の剪定は、主に松の新芽を摘むことを中心に行います。この新芽を摘む作業、非常に時間がかかります。大きな松だと新芽が2,000本以上あります。しっかりこの時期に松の新芽を剪定しておかないと、松が不格好に育ってしまいます。時間と根気のいる作業です。

根気とは、もともと仏教用語で当初は「根機」と書かれていたそうです。意味は、仏の教えを受ける者に備わっている資質・能力です。この仏の教えを受ける者に備わっている資質は、一朝一夕で身につくものではなく長い修練と忍耐が必要だったそうです。

その仏教用語である「根機」の意味が、時がたつにつれていつしか翻訳されて「物事を飽きずに粘り強くやること」を根気というようになったそうです。

そう考えると、根気がいる作業というのはどんな作業も自分の人としての度量を広げる修練につながるのではないかと思います。炎天下の中行う松の剪定作業は大変ですが、人として自分を成長させる上でも頑張ろうと思いました。