夜桜に学ぶ

最近は、気候も暖かくなり本当に気持ちの良い日が続いてますよね。

当寺院では、桜の木が多いこともあり毎年桜が咲く3月下旬から4月の中旬くらいまで桜のライトアップをしています。

日の光に照らされる桜も綺麗ですが、ライトに照れされて闇に映える桜も幻想的な美しさがあります。

綺麗な夜桜を見ていると、ふと浄土真宗の開祖である親鸞聖人の「明日ありと思う心のあだ桜、夜半に嵐の吹かぬものかは」という詩が思い返されます。

この詩には、「今咲き誇る桜の花も、嵐にあえば散ってしまうように、自分も明日は生きているかは分からない」という意味があります。

この詩は、親鸞聖人が9歳で得道(出家)される際に周囲からもう少し大きくなってから得道してもよいのではと諭された際に、自分の得道への強い思いを込めて読まれた詩だとされています。

親鸞聖人の言われるように、明日どうなるかは誰にも分かりません。今、綺麗に咲いている桜も明日も同様に咲いている保証はないわけです。

そんなことを考えると、毎日飽きるように桜を眺めるられる一瞬一瞬は、貴重な経験なのだということを思い知らされます。

日々、心を新たに生きないといけないなと考えさせられます。